尾の連続画像

Dust tail of Comet McNaught C/2006 P1 taken by STEREO HI-2 camera

STEREOがとらえたマックノート彗星の画像といえば、HI-1というカメラで撮影された画像が有名になったが、より広い範囲をカバーするHI-2というカメラにも尾だけ写っていることがわかった。下は2007年1月16日0時から21日0時UTの画像を並べてみたもの。
天候や薄明に左右されない画像なので、「尾が一番伸びたのはいつか?」という質問にも答えを出せるかもしれない。


尾の立体視

Stereo viewing of Comet McNaught C/2006 P1

2006年10月に打ち上げられた双子の太陽観測衛星STEREO-A(Ahead)とSTEREO-B(B)の2007年1月14日12時UTのデータから作成した立体視画像。彗星の視差はそれほど大きくないが、尾が背景の恒星よりも手前に感じられる。また、ダストの尾が平面的に広がっていることがわかる。
立体視の方法(平行法か交差法)によって2種類の画像を用意した。表示するモニタのサイズによっては立体視がしにくい場合もあるだろう。その場合には画像をクリックして拡大画像を表示させた後、適切な大きさ(白点の間隔が6〜7cm程度)になるよう縮小表示すると見やすくなる。

平行法用

交差法用


ダストの崩壊か?

particle fragmentation?

STEREOがとらえたダストの尾の画像には、初めにあったバンドを次第にかき消していくように、それとクロスするバンド(例を白い矢印で示した)が成長していく様子が写っている。バンドの斜交については、彗星核から離れたダストがあるところで崩れ散ることで説明できるかもしれない。バンドの1本1本が細い筋状に見える理由はよくわかっていない。Sekaninaらによる分裂モデル、Nishiokaらによる有限寿命モデルなどが提案されているが、STEREOで連続画像が得られたことで、シンクロニックバンドの形成過程が詳しく研究され、論争に決着がつくかもしれない。

画像はU.S. Naval Research LaboratoryのLatest News(updated Jan 23)のページで公開されているQuickTimeムービー(30MB)からの1コマ。


太陽のつばさ

Synchronic Band of Comet McNaught C/2006 P1 taken by STEREO

太陽観測衛星STEREO-Aによって2007年1月16日0時に得られたデータを、ステライメージVer.5で画像処理したもの。翼のように見えるのはマックノート彗星のダストの尾で、細い筋は大彗星の尾に特徴的な「シンクロニックバンド」と呼ばれる構造。彗星のコマ(頭部)と太陽は画像の右下方向にあり、彗星の尾だけが写野に入っている。画像処理は、周辺減光補正、デジタル現像、マルチバンドシャープフィルタなどを施している。


Link:  STEREO Archived Data(NASA)
Link: ヘール・ボップ彗星のシンクロニックバンドの解説(1997年3月12日 国立天文台・天文ニュース)

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Takuya Ohkawa